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デジタルデンティストリー(Digital Dentistry)という言葉をご存じでしょうか?携帯電話がスマートフォンに、レコード、カセットテープの時代からサブスクリプションで音楽を聴く時代になり、個人が持つデバイスでテレビや動画を自由に選んで見る時代になりました。 実はこの世界のデジタル化の波は歯科業界においても例外ではありません。2014年4月の保険改定において新しく認められたCAD/CAM冠という医療技術があります。CAD/CAM冠とは高物性のレジンブロック(理想的な条件下で製造された硬い樹脂の塊)を材料に歯科用CAD/CAMシステムを用いて制作したかぶせ物のことで、見た目の良さでは銀歯よりも優れています。また、その適用範囲は徐々に拡大され、現在では小臼歯および第一大臼歯(咬合条件付き)※に選択することができます。 ※残っている歯の状況によっては選択できません。 さらに、歯科用CTの普及により歯の根の治療、インプラント治療、顎関節症、親知らずの抜歯を含む歯科口腔外科分野においてより精密な診断、治療を行えるようになりました。 もちろん、素晴らしいことだけではありません。課題はまだまだあり、既存の技術の方が優れている部分もあります。しかし、歯科界は確実にデジタル化に舵をきっています。そしてその技術開発のスピードはこれからも衰えることはないと考えています。
歯医者さんで虫歯治療を行う時かぶせ物を作るために粘土のような物で型取りをしたことはありませんか?これは虫歯を削って歯の形を直した後、歯型を印象材(粘土のような物)でとり、そこへ石膏を流して模型を作ります。それを元に歯科技工士が様々なかぶせ物を作ってくださいます。一つのかぶせ物を作るために多くの工程が必要なことが分かります。そしてその工程一つ一つの間に患者さんの咬む力、印象材の収縮率、石膏の膨張率などのかぶせ物の精度を下げる要因が加わります。ですから、歯科医師と歯科技工士はその精度の乖離を無くすために多くの努力をしています。しかし、デジタル化をするとこの型取りから大きく変わります。口腔内スキャナー(Intra Oral Scanner,IOS)を用いて直接お口の中の写真を撮り、データ化します。そしてそのデータをそのまま歯科技工士さんに送り、そのデータから直接コンピューター上でかぶせ物を設計、デザインし、加工機でレジンブロックから切り出して完成させます。品質の高いレジンブロックを用いる事、工程が単純化すること、それらによりできあがりのかぶせ物の精度が安定します。さらに、患者さんは型取りする際の不快感(嘔吐反射など)を軽減できますし、印象材や石膏を使わないのでゴミの削減につながるため環境に優しいとも言えると思います。
1.口腔内スキャナー(
IOSは直接、口腔内をスキャンするため印象材や石膏による寸法精度の影響を回避でき、即時的かつ視覚的に型取りの評価が可能です。また、型取り、石膏を流す作業がなくなるため模型に生ずる予期せぬ気泡やアンダーカットなどのヒューマンエラーを見逃さずに良好な精度のかぶせ物を制作することが理論上は可能になります。しかしながら、現段階では多数の歯の喪失症例では従来通りの型取りの方が精度に優れている事も事実であり、症例によって使い分けていく必要はあると考えます。
さらに、矯正治療の患者さんへの説明の際にも有効であり、治療前の口腔内データと治療後のデータを重ね合わせる事で移動距離が視覚的に共有できます。また、模型の保管の必要が無いためにスタッフの模型保管の仕分け業務が軽減されます。
2.歯科用CT撮影装置(以下CT)
医療用CTは近年のデジタル化により、患者さんの被曝線量が大きく低減されました。また、最新の歯科用CTではよりミニマムに撮影をすることが可能であり、必要なところだけピックアップし、撮影する事ができるので患者さんに優しい被曝線量で撮影可能です。さらに、IOSでスキャニングしたデータとの重ね合わせにより、インプラント治療の際のサージカルガイド(インプラントを入れる道標)を高い精度で作製可能にし、インプラント埋入手術をより安全に確実に行えるようになります。
IOSのデータを円滑にやりとりするために、業務を委託している歯科技工士とはすでにIOSの選定から協力していただいています。データの共有も簡単でクラウド上にあげた当院のデータをそのまま歯科技工士がダウンロードすることが可能です。選定予定のIOS、IOSの取り扱い方、歯科用CTの撮影方法は歯科衛生士と勉強会を行い一緒に取り組みたいと考えています。さらに、すでにデジタルデンティストリーを実践している先生方と定期的に合同勉強会をしています。
おひさま歯科安川クリニックではこの最先端のデジタル技術を日々の診療でスタンダードに取り入れていくことを目指し日々研鑽に努めております。
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